1分で信頼を引き寄せる「魔法の聞き方」

コールセンター歴20年、7万人以上の声に耳を傾けてきた心理カウンセラーが教える、やさしく、読みやすい「話の聞き方」、「寄り添い方」の本。
コールセンター歴20年、7万人以上の声に耳を傾けてきた心理カウンセラーが教える、やさしく、読みやすい「話の聞き方」、「寄り添い方」の本。
全国の書店でベストセラー、ニュースサイトで紹介された記事が30万PVを記録、国内170の雑誌で紹介、韓国・中国での翻訳出版が決定
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原因は、すべてあなたの「聞いてるつもり」!?

聞くことができれば、人生の80%はうまくいく

カスタマーレビュー

わかりやすい講義をやさしい語り口のまま収録したかのような内容

30代女性 フリーライター

相手の心の動きに目を向けているのでじんわりと胸に響いてくるとても魅力的な本

30代男性 書籍編集者

認知症の義理の母に、おだやかに向き合っていけるようになりました

50代女性 広告代理店勤務

とても勉強になります同僚の先生たちと本を奪い合っています

40代女性 看護学校講師

共感というものが日常生活で考えているモノとはだいぶ違うと分かった

40代男性 会社経営者

語られるエピソードの数々に、思わず泣いてしまった

40代女性 コールセンター勤務

世の中のすべての男性に読んでほしいです

30代女性 IT関連企業勤務

エッセイのように、著者自身の体験も織り交ぜつつ書かれており、聞き方のマニュアルへと偏りすぎない

50代男性 出版プロデューサー

仕事だけではなく、プライベートな会話にも効果的なコツが紹介されているので人間関係に悩んでいる人にもおすすめです

30代女性 制作会社勤務

以下、数多くのブックレビュー、
書評で取り上げられています!

(2020.8月現在)

傾聴」という言葉をご存知ですか?

心理学やカウンセリングなどで使われる話の聞き方のことです。
これを日常生活やビジネスに活かして、話の聞き方を少し変えるだけで・・・
「相手をラクにしてあげられる」、「好意を持ってもらえる」、「イヤな相手や話でもストレスなく聞けるようになる」
そんなヒントを紹介した本書が、現在多くのメディアや、様々な方々から注目されています。

「聞いてるつもり」は、「聞いていない」

ちゃんと聞いているのに、「ねえ、聞いているの?」と言われること、ありませんか?
逆に、話を聞いてもらっても、アドバイスなどされてかえって落ち込んだり、相手の返事から、「言いたいことはそこじゃない!」と思うこと、ありませんか?

「聞くこと」は、「寄り添うこと」

寄り添った聞き方をされると、話しながら自分の本当の気持ちや、伝えたいことがはっきりしたり、「わかってもらえた!」、とうれしさを感じることがあります。

話を聞いているかどうかは、相手の発声をちゃんと耳で聞き取っているとか、
情報をしっかり理解していることとは違うレベルで判断されているのです。
それを本書では豊富な実例をあげてわかりやすく、具体的にお話ししています。

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渡辺直樹(わたなべなおき) カウンセラー/ライター

宮城県仙台市で生まれ育つ。10代の頃からノイローゼに悩まされるが、心理療法とカウンセリングを学び、自ら克服した経験を持つ。大学で心理学と文学を専攻した後、大手通信会社のコールセンターでオペレーションやマネジメントの業務に携わるかたわら、再び大学で臨床心理学とカウンセリング理論の研鑽を積み、20年にわたり7万人の声に耳を傾け続けてきた。日本産業カウンセラー協会会員、日本傾聴能力開発協会講師。著書に『天体の音楽』(本の森)がある。

本書に興味を持ってくださった方に、本の最初の部分の音声サンプルをご用意しました。

1冊の概要がわかるオーディオブック ぜひお聞きください。

【目次】

●序章 魔法の聞き方

みんな「聞くこと」ができずに不幸になっている/「魔法の聞き方」との出会い/聞くことのプロフェッショナル/聞くことには基本的な方法がある/聞くことができるとどんなよい効果があるのか/相手の気持ちを受けとめ、「聞いている」と伝える

●第1章 相手の気持ちを受けとめる技術――「共感」ベースの聞き方

3つの聞き方の違い/話し手と聞き手がともに楽になれる聞き方/「共感」と「同感」はまったく別もの/他者は自分と違って当たり前/グチを言われたら「その話、もっと聞かせて」/心の色眼鏡をはずす/魔法の聞き方はスイッチでオンオフ/みんな無意識に「聞いてない」というメッセージを発している/聞き手がいつの間にか話し手になっている/聞いている時間は長く、話している時間は短く感じる

●第2章 相手に「聞いている」と伝える技術――うなずき・相づち・繰り返し

うなずきと相づちの魔法
相手に「聞いている」と伝えるには/自分の相づちのクセを知る/「でも」は使わない/「はふへほ相づち」でタイミングをはかる/相手の話とスピードや声のトーンを合わせる/相づちを「話を深めるモード」に変える

繰り返しの魔法
オウム返し/相手の気持ちを繰り返す/「気持ち言葉」の探し方/相手の言葉は勝手に言い換えない/グチや悪口も「気持ち言葉」で返すとラク/話のポイントを伝え返す/相手の気持ちを要約することはできない/「本当に話したいこと」を聞く/伝え返しのワーク/みんな自分の聞きたいようにしか聞いていない/伝え返しで仕事のミスも減る

質問の魔法
「わかったつもり」にならないために質問する/わからないときは思いきって相手に聞いてしまおう/「聞いてもらえない」は「質問してもらえない」?/こちらから話さなくても、会話がスムーズに続く/「無知の姿勢」で質問する/問いかけを使い分ける/「なぜ」「どうして」はなるべく使わない/繰り返すか質問するか、それが問題だ/問いを生きる

●第3章 ストレスフリーに聞く技術

聞くことがもたらす大きなストレス
聞くことさえきちんとできればストレスは消える/受け身で聞くと疲れる/どうせ聞くなら積極的に/他者への「興味モード」を高めるために/どうせ聞くなら「いま、ここ」に集中しよう/毒矢を放った者は誰か

嫌いな人の話を聞く
好きな人と嫌いな人を判断する脳と心のシステム/嫌いな人を「その他大勢」に分類する/嫌いな人が教えてくれるメッセージ

意見が合わない人の話を聞く
偏見のコレクション/日本だけでも1億パターンの「正しさ」がある

怒っている人の話を聞く
まず怒りの炎を十分に吐き出させる/「ねえ、聞いてるの?」と言われたら/相手が理不尽なことを言っていると思えるとき/初めから自分は聞いていたか?/心の雑音が消えたとき、相手の気持ちが聞こえはじめる

話が長い人の話を聞く
気持ちが落ち着くまで聞く/余裕があるときはしっかりと聞く/「聞いていない」と伝わることをあえてしてみる/わざと相手の話を奪う

あまりしゃべらない人の話を聞く
ときに相手の沈黙にも耳を傾ける/「木戸に立ちかけし衣食住」

話を聞きつつ自分の考えを伝えたいとき
傾聴しながら自分の考えも伝える/とっさに言い返せなくてもいい/相手が受け取りやすいように伝える方法/サンドイッチ話法のワーク/嫌われる勇気を持てない人への処方箋

●第4章 「聞くことですべてうまくいく」魔法

聞くことと自分を知ること/自分を認められたとき他人も認められる/本当の自己肯定感とは/「普通」がいかに貴重なことか/自分に厳しい人は相手の話を聞きにくい/人間関係は自分を映し出す鏡/「笑声」の魔法

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「聞くこと」をめぐる私の30年

10代、ノイローゼになったおかげで、傾聴を知る

 幼い頃から、少し神経質なところがありました。高校を卒業するくらいになると、それがちょっと度を越して、いろいろなことが気になり始めます。一体自分に何が起きているのか、全くわかりませんでした。
 当時はインターネットが普及する10年くらい前でしたから、私は慣れ親しんだ「本」に答えを見出そうとします。受験勉強そっちのけで書店に通い、心理学や精神医学の専門書を注文しては読みあさる日々。
 心理関連の本だけでなく、国内外の文学作品や、ペーパーバックの原書、自己啓発書も数多く読んでいました。その頃の知識の断片は本書『1分で信頼を引き寄せる「魔法の聞き方」』でもご紹介しています。

人生最初のカウンセリングの相手は「自分」

 読書経験は、自分を理解しようとすること、また自分とは異なる世界観、価値観を持つ相手を、感受性豊かに理解しようとするカウンセラーとしての基本的な態度と深く結びついています。それは今の自分には欠かせない経験となりました。
 そうして私は、様々な心理療法やセラピーについての知識を深めていきます。「傾聴」を駆使して、相手の心の苦しみを軽減させる来談者中心療法を知ったのもその頃でした。
 私は自分自身を見つめ、徐々に回復していきます。後に心理カウンセリングの道を歩むことになる私にとって、最初のカウンセリングの相手は、まさしく「自分」だったのです。

ミネソタ州の大学で、ひたすら傾聴の日々

 大学の寮で、私は4年のあいだに、計3人のアメリカ人ルームメイトと同じ部屋で生活しました。最初は日常会話しか話せなかったため、ちょっと込み入った話や議論になると、ただ相手の話を「うなづき、相づち、繰り返し」で聞いているしかありませんでした。
 そのせいで「話を聞いてくれる日本人」と思われたのか、私の部屋はしだいに学生相談室のようになっていきました。
 今にして思えば、これが知らず知らずのうちに傾聴の練習になっていたように思えます。

アメリカ人ガールフレンドの話が聞けなくなる

 入学後すぐ、私は同い年のアメリカ人学生と付き合い始めます。彼女は多くの湖が点在するミネソタの雄大な自然と四季、そこで生活する楽しみについて、いつもたくさん話してくれ、私はいつまでも耳を傾けていました。
 ところが半年ほど付き合ううちに、様々な出来事が重なり、私は彼女の話が聞けなくなっていきます。そんなあるとき、寮の部屋のドアの隙間から、小さく折りたたまれたメモが挿し入れられました。そこには英語で、こんなメッセージが記されていました。

 「私が欲しいのはあなたとのほんのわずかな時間、あなたと話す時間だけ。聞いてくれるだけでいい。あなたに助けてもらいたいとか、何かしてもらいたいということじゃない。唯たった一言、私と言葉を交わしてもらいたい」

 振り返ってみると、このメッセージからは話を聞くこと、寄り添うことの意味について、はっきり教えられているようです。
 生きていると、様々な出来事が、つねに私たちに何らかのメッセージを伝えてくれています。しかし当時の私は、まだそれに気付いていません。それに気付くために、私にはさらに幾多の経験と、幾度もの紆余曲折と、長い時間が必要になります。その当時のことは本書『1分で信頼を引き寄せる「魔法の聞き方」』でもご紹介しています。

人の話を聞くコールセンターで働く、話を聞けない人々

 大学卒業後、私は大手通信会社に就職します。その職場は、すべての業種でもっともストレスのかかる職種といわれる「コールセンター」でした。
 そこでは、ストレスが原因で体調を崩したり、心身を病んでいたり、休職している多くの同僚がいました。人の話を聞く仕事なのに、オペレーターたちは、顧客の話を聞くことに苦しみ、同僚とのコミュニケーションに悩みを抱えていたのです。
 私はイギリスやアメリカなど、他の国々のコールセンターについて調べてみました。状況はどこも同じようなもので、人の話を聞くことの難しさには、人種を越えた普遍性があるのでは、と考え始めます。
 また、当時から遡ること半世紀前に、日本の会社で最初に人間関係論やカウンセリング心理学に基づく産業相談を採用したのが、他ならない自分の働いている通信会社だったと知ります。
 カウンセリングと縁の深い通信会社に勤めている自分が、10代の頃から心理学やカウンセリングに興味を持っていたというのは、何か不思議な力に導かれている気がしました。

職場のメンタルヘルス、カウンセリングにつながる逐語記録の作成

 ストレスチェックやメンタルヘルスに関わりのある労働安全衛生法が制定されたのも、ちょうど私の生まれた年でした。その法律では、事業者は月に1度以上、衛生委員会を開催する決まりになっています。
 あるとき私は上司に命じられて、衛生委員の一員として、事業者に意見を述べることができる職場代表となりました。
 またコールセンターでの応対品質向上のため、オペレーターと顧客とのやりとりが記録された膨大な録音を聞き、それを文字に書き起こす担当を命じられました。その業務を通じて私は、コールセンターのオペレーターたちがどのように顧客の話を聞いているのかを、徹底的に学んでいくことになります。
 心理カウンセリングでは、カウンセラーとクライエントのやりとりを録音したものを文字に起こす逐語記録というものがあります。会社の業務を通じて私が行っていたのは、まさに逐語記録そのものだったのです。このあたりのことも、本書『1分で信頼を引き寄せる「魔法の聞き方」』でも詳しくご紹介しています。

震災コールセンター

 通信会社のコールセンターで働き始めて10年ほど過ぎた、ある春の昼下がり。心理カウンセラーの資格を持っていた私は、そのスキルを活かして、仙台市内の職場のコーチングルームで、新人女性の悩みに耳を傾けていました。
 そのとき突然襲ってきた大きな揺れに、私は座っていた椅子から転げ落ちて、床に叩きつけられました。一緒にいた女性は口を開いたまま声も出せずに、蒼白の表情でテーブルにしがみついていました。14階建ての免震構造のビルが、大きな円を描きながら轟音をあげて廻り始め、フロアの端から端まで数十メートルにかけて下がった窓際のブラインドが波打ち、机上の資料や書類は遠心力で吹き飛ばされて宙を舞い、天井から下がる十数台の大きなTVモニターが一斉に明滅すると、電源が落ち、暗闇のなかに非常灯だけが灯っていました。
 一体何が起きたのか、すべてを知るのは、少し後になってからでした。30分後、避難所となっていた仙台市役所前の広場は群衆であふれ返り、鉛色の空の下、信号の消えた埃くさい街に、やがて吹雪が吹き付けます。そこで、社員たちに以下の情報が知らされました。
 …震源、仙台市の東方沖70kmの太平洋の海底。…マグニチュード9.0。…東日本のコールセンターは全機能停止。

風の電話ボックス

 それから一年ほど、私は同じコールセンターで、電話やインターネットが繋がらなくなった途方もない数の人々からの連絡を受け、津波で流された電話線のケーブルや、それをつなぐ電柱を建てる工事手配などに従事します。
 津波の犠牲となった人々が最後に放った「だめだ、津波が来た」という肉声を伝えたまま途切れ、流された無数の電話線を、全社員が不眠不休で黙々と復旧し続けました。
 そんなあるとき、私はテレビのドキュメンタリー番組で、震災で1200人余の命が失われた岩手県大槌町の海を望む高台に、震災後、いつまで経っても電話線がつながれていないままの電話ボックスがあるのを知ります。
 「風の電話」と呼ばれるその電話ボックスには、旧型のダイヤル式の黒電話器が一台、電話線がつながれていないまま置かれています。その電話ボックスに、震災で親しい人を亡くした人、想いを伝えたかった人、せめて一言、最後に話がしたかった人が入っては、受話器を手にし、相手に静かに話しかけていたり、泣き続ける姿を目にしました。

心のライフラインとしての傾聴

 自分は通信会社のコールセンターで、多くの人々からの電話を受け、また電話線やインターネット回線をつなぐライフラインの仕事をしている。一方、電話線のつながっていない黒電話の受話器に向かって、想いを伝え、話しかける人がいる。電話線といった、目に見えるライフラインとは別の、心のライフラインといったものが、確かにそこにありました。
 そのとき、ふと私は、心理カウンセラーが相手の心に耳を傾けるときに使う「傾聴」を思い出しました。それは、話をする相手にいい思いをしてもらうための聞き方ではなく、また相手に好かれるための聞き方でもありません。ただひたすら相手に寄り添い、相手の気持ち、想いをそのまま受け入れるという聞き方です。
 そんな話し手も聞き手もお互いに傷付かず、ストレスを受けにくい聞き方として知られるこの傾聴を、コールセンターでオペレーターが顧客の話を聞くときはもちろん、広く一般の人が話を聞くときに応用できないか、私は模索し始めます。

子供は、大人同士が互いの話を聞けないことによる犠牲者

 コールセンターで働きながら、私は日本の大学で臨床心理学を学び直すことにしました。さらに傾聴の専門機関にも通い、東京都内の老人施設で傾聴のボランティアに携わるようになりました。
 そんなあるとき、私は育児専門のカウンセラーとして活動していた1人の女性と出会います。そのとき彼女は私にこんな話をしてくれました。

 「子供が話を聞いてくれないというよりも、一番話を聞いてほしい夫に聞いてもらえなくて子供を虐待しかけた」

 また同じ頃、出版社で働いていた知人の女性が、こんな話をしてくれました。

 「子供への育児やしつけについて、自分の親といつも口論になり、おたがいに話が聞けなくてノイローゼになり、子供に当たってしまう」

 このような話から、子供は、大人同士が互いの話を聞けないことによる犠牲者なのではないか、そんなふうに私は思うようになります。

子ども虐待防止 オレンジリボン運動

『1分で信頼を引き寄せる「魔法の聞き方』の売上の一部は
児童虐待防止全国ネットワークを通じて、オレンジリボン運動にも
役立てられます。

未来の子供たちの笑顔のためにも

 大人たちが互いの話に耳を傾け、自他ともに認められ、幸せになることで、すべての子供たちをも笑顔にできるのではと、私は考えています。
 傾聴は、人種、宗教、思想、価値観を越えて、あるがままの相手を認めるスキルです。
 そのことをお伝えするために、私は本書『1分で信頼を引き寄せる「魔法の聞き方」』を執筆しました。
 1人でも多くの方に本書を手にとっていただければ幸いです。

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